TOYOTA って TOYODA に聞こえる?-フラッピング

発音

TOYOTA と TOYODA
ある日、英語(アメリカ英語)のCMが流れていて、「TOYODA」って聞こえてきたので、パッと画面をみたら「TOYOTA」でした。

トヨタ自動車って英語では「トヨダ」が正式な名前!?と当時思いましたが、もちろん違います!英語の発音の規則がトヨタなどの固有名詞にも(自然に、無意識に)反映されて、トヨダと聞こえているだけで、英語でも名前自体はトヨタに変わりありません。

発音の規則とは?
発音の規則とはどういうことかというと、日本語でも英語でも、同じ文字は同じ音を発していると信じているけど、実際は、その前後の音につられて、微妙に音が変化していて、それがある程度規則的に起こっているということです。

例えば日本語で、こちらの3つの単語(本、本棚、本命)には全て「ほん」ということばが入っています。きっと日本語が母国語だったら、これらの「ほん」の部分は、全て同じ音だと認識されているのではと思います。しかし実際には、これらの「ほん」の音は全く同じではありません。

・ほん(本)
・ほんだな(本棚)
・ほんめい(本命)

「ん」の音によく注目してみると、実は全て違う音だということに気がつきます。「ほん(本)」の「ん」はのどの奥で「ん」といって舌の接触はありません。「ほんだな」の「ん」は次にくる「だ」の影響で、舌が上あごに接触しています。最後に「ほんめい」は、次にくる「め」を発音する準備のため、「ほん」や「ほんだな」とは違い、唇が閉じているかと思います。日本語を話す人は、この「ん」は全て「ん」として認識しているので、普段それぞれの音の違いに注目することはあまりありませんが、他の言語を話す人にとって、「ほんだな」の「ん」は「n」、「ほんめい」の「ん」は「m」とすごく違って聞こえているのかもしれません。

英語で [t] の発音が [d] 寄りになる単語の環境
話が逸れましたが、アメリカ英語では、“t” の前後が母音で、かつ “t” の後の母音にアクセントが置かれないとき、その「t」の音は「d」寄りの更に力が抜けたような音になります(フラッピングとよばれます)。ここでいう母音は、単語のつづりではなく、単語の音についてです。

(例)はアクセントが置かれる場所、は [d] 寄りに聞こえる音
こちらの単語の [t] は全て、母音に挟まれていて、かつ、ふたつ目の母音にアクセントが置かれないので、[d] 寄りの音になります。
Item
・Writer
・Computer
・Better
・Exciting
・Later
・Nationality
・City
・Little

これは単語だけでなく文章にも適用されます。
・What else
・At eleven
・What are you doing?
・Get out
・Get in
・It is

さらに、実は、”t” だけでなく、”d” も同じです。
・Header
・Ladder

となると、Writer – Rider の赤時部分はどちらも力が抜けた [d] の音になるので、同じ読み方になります。ただ、アメリカ英語では、[t] や [d] の前の母音の長さについて、[t] の前の母音よりも [d] の前の母音の方が長く発音される傾向にあるので、[t] と [d] は同じ音になってしまっても、(人によっては)rider の [i] の方がwriter の [i] よりも長めに発音されているかもしれません。

TOYOTA も規則通り
はじめに戻ります。[t] の音が [d] 寄りになる条件(“t” の前後が母音で、かつ “t” の後の母音にアクセントが置かれない)を TOYOTA に当てはめてみると確かに、「ダ」に聞こえた [t] は母音に挟まれていて、かつ [t] の後の母音にはアクセントが置かれていません。初めて聞いた時「トヨダ」は違和感でしたが、英語の規則の中では、自然なことだったのですね。


まとめ 💬
“t” が “d” 寄りの音になる基本的な条件:
“t” の前後が母音で、かつ “t” の後の母音にアクセントが置かれないこと


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