
「Toyota」が「Toyoda」がに聞こえたけど、どうして?

こちらの記事では、どうして「Toyota」が「Toyoda」に聞こえるのか、英語で [t] の発音が [d] 寄りになる条件について解説します。
[t] が [d] 寄りの音になる?
英語で [t] の発音が [d] 寄りになるとき
アメリカ英語では、ある条件がそろったときに、[t] の音が [d] 寄り発音されることがあります。
その条件は、「t」の前後が母音で、かつ「t」の後の母音にアクセントが置かれないときです。
「t」の前後が母音で、かつ「t」の後の母音にアクセントが置かれないとき、その「t」の音は「d」寄りの更に力が抜けたような音になります(フラッピングといいます)。ここでいう母音は、単語のスペルではなく、単語の音です。
単語の例
それでは、具体的に単語をみてみます。こちらの単語の [t] は全て、母音に挟まれていて、かつ、二つ目の母音にアクセントが置かれないので、[d] 寄りの音になります。
- item → idem
- writer → wrider
- computer → compuder
- better → bedder
- exciting → exciding
- later → lader
- nationality → nationalidy
- city → cidy
- little → liddle
文章においても同じ現象が見られます。
- What else
- At eleven
- What are you doing?
- Get out
- Get in
- It is
さらに言うと、「t」だけでなく、「d」も条件がそろえば、フラッピングが起こります。つまり、「d」の前後が母音で、かつ「d」の後の母音にアクセントが置かれないとき、その「d」の音は、更に力が抜けたような音になります。
- header
- ladder
となると、writer – rider の赤時部分はどちらも力が抜けた [d] の音になるので、同じ読み方になります。ただ、アメリカ英語では、[t] や [d] の前の母音の長さについて、[t] の前の母音よりも [d] の前の母音の方が長く発音される傾向にあるので、[t] と [d] は同じ音になってしまっても、(人によりますが)rider の [i] の方がwriter の [i] よりも長めに発音される傾向にあります。
では、「TOYOTA」は?
はじめに戻ります。[t] の音が [d] 寄りになる条件(“t” の前後が母音で、かつ “t” の後の母音にアクセントが置かれない)を「Toyota」に当てはめてみます。
すると、「ダ」に聞こえる [t] は母音に挟まれていて、かつ [t] の後の母音にはアクセントが置かれていません。よって、「Toyota」は「Toyoda」に聞こえることがあります。
まとめ 💬
「t」が「d」寄りの音になる基本的な条件:
「t」の前後が母音で、かつ「t」の後の母音にアクセントが置かれないこと
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